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〈取材ノート〉かたちを変えた運動会

2020年10月22日 14:56 コラム

今年60周年を迎えた群馬初中を取材した。学校では児童、生徒たちが運動会の予行練習に励んでおり、汗を流しながら体育館内を走り回っていた。

今年は新型コロナウイルスや台風の影響もあり例年行う運動会を「体育祭」と称し、来場者の数に制限を設ける小規模での開催に決めたそうだ。

「子どもたちがかわいそう」傍から見るとそう思われるかもしれない。少なくとも子どもたちを見る前まで筆者はそう思っていた。

しかし生徒たちの姿は違った。手作りの旗や横断幕が飾られた体育館で思いっきり飛び回り、フィナーレで踊るダンスの練習に励む…。39人と人数こそ少ないが、気迫に満ちたその姿は見る者を圧倒させる。

大縄跳びをうまく飛ぶことができず落ち込んでいる初級部の児童を、中級部の子が優しくなだめる微笑ましい光景もあった。

今年度から新たに「主体性・協調性・積極性」を理念に掲げ、より洗練された教育を施すため日々汗を流す教員たち。彼彼女らは小規模の学校ならではの魅力やメリットを最大限に生かし、子どもたち一人一人の自立を促すために尽力していると口をそろえる。

そんな教員たちの思いをくみ取ったかのように練習に励み、楽しむ子どもたちの姿から、歓声のなか成功裏に行われる「体育祭」が容易に想像できた。

(紗)

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