〈学生支援緊急給付金問題〉公平性に欠ける支援、対象拡大を/関弁連が声明
2020年06月11日 10:36 主要ニュース 民族教育新型コロナ関連支援策として日本政府が創設した学生支援緊急給付金と関連し4日、関東弁護士会連合会(以下、関弁連)は、留学生のみを対象とした成績要件の撤廃と給付対象の拡大などを求める理事長声明を発表した。
関弁連は、東京の3つの弁護士会(東京、第一東京、第二東京)と関東甲信越の各都府県、静岡県の全13地域の弁護士会からなる。
同声明では、給付金の申請時に留学生のみに課された成績要件について「国籍差別を容認する意図のもとにこの支給要件が定められているといわざるを得ない」と指摘。そのうえで日本政府が2008年に「留学生30万人計画」を掲げ留学生受け入れ政策を積極的に推進していた経緯に触れながら「救済は国籍や在留資格に関わらず等しく行うべき」と強調した。
また声明では、「経済的に困窮する大学生たちに『学びの継続』の機会を保障する」という同給付金の趣旨に反する形で、給付金の対象機関を大学、短大、高等専門学校、専門学校、日本語教育機関と限定していることについて「国際人権諸条約の観点からも、朝鮮大学校等の各種学校や外国大学日本校等の学生も給付金の対象者に加えるべきである」と断罪した。
同給付金については、5月25日に移住連などの人権団体が、同月26日に大学教員らによる緊急声明がそれぞれ発表されたほか、同時期にスタートしたオンライン署名には5万7千以上が賛同した。
(朝鮮新報)