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大阪で新たな闘い

2012年09月25日 13:30 春・夏・秋・冬

残暑の終わりをようやく感じた20日、大阪朝鮮学園は、朝鮮学校に補助金を支給しないとした行政処分の取り消しと支給の義務づけを求め、大阪府と市を大阪地裁に提訴した

春夏秋冬▲3月29日、大阪府の松井知事は朝鮮学校への補助金の11年度交付の見送りを決定、同30日、橋下市長も大阪市の補助金を「大阪府の補助金支給対象校でない」と支給しないことを決めた

▲大阪の朝鮮学校に対する補助金をめぐっては、10年3月に橋下知事(当時)が、朝鮮総聯と一線を画すこと、指導者の肖像画をおろすことなどきわめて不当な「4要件」を突きつけたことに始まり、学校側・保護者側の誠実な対応を踏みにじりながら「要求」をエスカレートさせ、不支給に至った

▲今回の裁判を担当する日本人弁護士はこれまでの経緯を振り返り、「政治的な目的で朝鮮学校を狙い撃ちしたもの。民族教育に対する露骨な弾圧」だと指摘。そして、「裁判は万策尽きての最後の手段だった」と強調していた。経緯を見守ってきた筆者にとっても、ついに、という思いのこもる提訴である

▲裁判の争点は「行政側の裁量権」だというが、民族教育権を守るのか守らないのか、差別を許さない社会にするのかしないのかが問われていることは誰もが知っている。提訴後の記者会見で見せた学校関係者、保護者、日本人支援者らの使命感に高揚した表情に胸が熱くなった。新たな段階の闘いが始まった。(徹)

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