〈食のはなし22〉歯の健康と栄養／李幸子

皆さんの歯は、健康ですか？

いくつになっても、食事はおいしく食べたいですよね。歯の健康は、栄養面にも直結します。

毎年、文部科学省が実施している「学校保健統計調査」によると、小中高生の虫歯（う歯）に罹患する児童・生徒の数は年々減っているようですが、依然として、半数近くの子どもたちが虫歯に罹患しているようです（小学校47.06％、中学校37.32％、高等学校47.30％）。一方、高齢者では、厚生労働省が推進している「8020（ハチマルニイマル）運動」という、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動があります。世代別に、「虫歯にならないように」「自分の歯を失わないように」という、形は異なっても、「いつまでもしっかり食べられる歯を大切にしよう」という目的は変わりありません。

食べることと歯の健康が密接に関連していることは、容易に想像ができるでしょう。歯磨きをしっかりすることはもちろんですが、食事で歯の健康を保つためには、どうすればよいのでしょうか？

噛むことが身体に与える影響について、考えてみましょう。