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〈関東大震災朝鮮人虐殺から89年〉 東京で追悼式

2012年09月04日 13:08 主要ニュース

”国家犯罪の真相究明せよ”

関東大震災(1923年9月1日)発生後、日本当局が意図的に流したデマなどによって、数千人に上る朝鮮人が無残に虐殺された。この事件から89年が経った1日、関東各地で犠牲者らを追悼する集会が開かれた。

東京では関東大震災朝鮮人虐殺89周年東京同胞追悼会が、墨田区の横網町公園内にある関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑の前で行われた。総聯中央の朴久好副議長兼権利福祉委員会委員長と総聯東京都本部の黄明委員長をはじめ、都内の活動家、同胞、生徒が参加した。

犠牲者を追悼して献花する参加者たち

はじめに、犠牲者を追慕して参加者たちが黙祷を捧げた。

続いて黄明委員長の追悼の辞が朗読された。

追悼の辞では、日本当局が当時、戒厳令を発布して軍隊を動員し、内務大臣の指示で地方行政組織と軍・警察を朝鮮人虐殺に動員するといった国家犯罪を犯したことに言及。90年近い年月が経った今もなお、事件に対する謝罪と補償はおろか、真相さえ明らかにしていないと批判した。

また、日本当局は「高校無償化」制度から朝鮮学校だけを排除し、一部の地方自治体は教育助成金の支給を停止し続け、さらに「万景峰92」号の入港を禁止し在日同胞の祖国往来の自由を奪っていると非難した。

そして日本当局が朝鮮に対する「制裁」と総聯と在日同胞に対する不当な民族差別と人権侵害を止め、朝・日平壌宣言発表10周年を迎える今年、過去清算に基づく関係正常化をいち早く実現しなければならないと強調した。

続いて日朝友好促進東京都議会議員連盟と日朝友好促進東京議員連絡会の代表がそれぞれあいさつした。

日朝友好促進東京都議会議員連盟の代表は、日本の教科書の中に関東大震災時の朝鮮人虐殺についてほんのわずかしか言及がないことを指摘し、なぜ朝鮮人が当時異国の地で犠牲にならなければならなかったのかなど、若い世代にしっかりと歴史を伝えていく必要があると話した。

日朝友好促進東京議員連絡会の代表は、今もなお虐殺はなかったなどと加害の事実を覆い隠そうとする人たちがいる現状を憂いながら、新たな未来を創造するためには過去を直視しなければならないと話した。そして日朝平壌宣言発表10周年を迎えるいま、再び始まった両国の関係打開に向けた動きを決して後戻りさせることなく、双方に横たわる懸案を解決し、必ず関係正常化へと結びつけていかなければならないと強調した。

また、東京朝鮮中高級学校の朴維理さん(高3)と朝青江戸川支部の金寛哲委員長が、朝鮮人として歴史の真実を胸に刻んで生きていく決意を述べた。

最後に参列者全員が犠牲者を追悼し献花した。

(朝鮮新報)

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