2012/02/20
2012年02月20日 15:49 春・夏・秋・冬米国防情報局は「米空母キラー」と呼ばれる新型対艦弾道ミサイル「東風21D」が中国で近々実戦配備されるとの見通しを明らかにした。「東風21D」は推定射程1500kmで空母を無力化することができると言われている。その存在は、在沖縄海兵隊の分散配備を含む米軍再編の一因とも見なされている
▼米国はこれまで、「民主主義の輸出」「紛争解決」の名の下に、数々の国を侵略してきた。そこで注目されていたのはRMA(軍事革命)だった。軍隊の機械化、工業化、IT化により、戦争は敵と対峙し総力を尽くして戦う消耗戦から、対峙することなくピンポイント攻撃によって相手を戦闘不能に陥れる麻痺戦に変わった
▼しかし、中国の軍事開発は、米軍の前線司令部であり米国が世界に武力展開するうえで要の空母を狙い撃ちするもの。米当局者の間では、「東風21D」やレーダーをかいくぐる最新鋭潜水艦は「ゲーム・チェンジャー」と恐れられている
▼米国は射程から外れるオーストラリアのダーウィンに米海軍基地を置くと宣言した。一方、中国は中国南海全域の領有を主張し、自国から200カイリの海域から他国の軍隊を締め出そうとしている。米国の核軍拡政策によって世界が否応なしに軍拡競争の道に進んでいる。横暴の限りを尽くしてきた米国が軍縮に踏み出さないかぎり、地球上の軍事対立はなくならない。(天)