〈月間平壌レポート 6月〉板門店宣言履行の意志共有
2018年06月28日 19:58 主要ニュース 共和国分野別北南会談、相次いで開催
【平壌発=金淑美】史上初の朝米首脳会談の開催(12日)で、世界の耳目がシンガポールに集中した一方で、北南間では板門店宣言履行のための高位級会談をはじめとする分野別会談が、板門店、金剛山などで相次いで行われた。分野別における一連の合意がなされたことで今後、宣言履行に向けた流れがいっそう加速すると見られる。
「世紀の会談」を報道
朝鮮で朝米首脳会談が報じられたのは会談から一夜明けた13日。労働新聞は1面から4面にわたって単独会談、拡大会談の様子、共同声明文などを掲載、「朝米関係の新たな歴史を開いた世紀の出会い」との大見出しで報じた。
14日午後3時過ぎからは、朝鮮中央テレビが記録映画を公開。金正恩委員長が平壌国際空港で、朝鮮労働党や国家の幹部らに見送られ、航空機に乗り込む場面から始まり、シンガポールのリー・シェロン首相との会談や市内視察の様子、朝米首脳会談と昼食会など、11〜13日までの日程すべてを盛り込んだ映像は、40分にも及んだ。
「世紀の会談」を平壌市民は、歓喜に湧くなど感情を過度に表すよりも、厳粛に受け止めていた。動じることなく冷静に、いつもと変わらず粛々と労働に励む。そこから垣間見えたのは、70年以上にわたる朝米対決に終止符を打ち、新たな両国関係の始まりをもたらした長きにわたる朝鮮人民の闘いに対する自負、大激動の情勢を主導している自信だ。