〈声をつなぐ―共生へのまなざし〉日本五輪委員会名誉委員、全日本ボウリング協会名誉会長・赤木恭平さん
2017年08月01日 16:49 スポーツ 主要ニュース草の根から大輪の花を
生まれは岡山県。雲海に浮かぶ備中松山城の城下町、高梁市で幼少期を過ごした。美しい山々に囲まれ、清流が流れる丘陵地。そこで通った小学校では「すーちゃん」という在日の子がいたという。「通名で通っていた同級生も何人かいた。特に意識はしていなかった。みんな仲間だからね」。
早稲田大学法学部を卒業後、サラリーマン生活を経てから一念発起して起業。知人の誘いで1971年から全日本ボウリング協会(64年設立)を財団法人化する活動に協力するようになった。認可を得てからも自身の会社を経営するかたわら協会の運営に携わり、95年から16年にわたり会長を務め上げると同時に、世界ボウリング連盟の会長(95~98年)として力を尽くしてきた。
競技歴はないが情熱は人一倍強い。日本オリンピック委員会(JOC)の一員(現・名誉委員)として胸に刻んできたのは、人種、宗教、政治などを越えて世界平和を実現する五輪憲章の価値観だ。