Stranger 東京中高文化祭で“謎”を迫う!／北岡裕

幻のアッパ丼、オンマ丼

マスクもこだわりという朴鍾徳くんと張一成くん

ガンガン冷え冷え!

「ガンガン冷え冷えです!」。このことばをその日、朴鍾徳くんは何度口にしたのだろう。ジュースを売り捌き、ぼくの飲みかけの缶コーヒーまで氷水に浸そうとする。「おいおい」と咎めると「ガンガン冷え冷えっスよ!」と笑う。その「ガンガン冷え冷え!」の声が客を呼ぶ。そして感心するぼくに、鍾徳くんは恐ろしいことばをぶつけたのだ。「働くことって楽しいんですよね」。ここが日曜日の十条でよかった。これが月曜日の新橋だったら間違いなく大惨事だ。若さって底抜けにさわやかで、時に残酷で恐ろしい。その場を離れても「ガンガン冷え冷え!」の声が追いかけるように聞こえて来た。