同胞社会に金メダルを
2025年11月05日 09:00 取材ノート
在日本朝鮮青年同盟結成70周年行事(9月、東京中高)のオープニングを飾ったのは演劇「未来への選択(미래를 알리다)」だ。演劇では「朝青活動の意義」について模索していく5人の朝青員たちの姿が描かれた。
大学時代に演劇部に所属していた筆者は、記者としてはもちろん一人の朝青員として誰よりもこの演目を楽しみにしていた。実際コミカルな演出からシリアスな場面まで、5人の演技から目が離せなかった。
劇中でとくに印象に残ったセリフがある。「金メダルを獲得した同胞社会」
朝青結成100周年を迎える30年後の未来を描くシーンで主人公の朴悠安さんが言ったセリフだ。
金メダリストは金メダルを「獲得できる」からではなく、「獲得しよう」とするから金メダリストに輝ける。困難な時代でも後代たちの笑顔を、そして明るい未来を託そうとした先代たちのように、次は自分たちが未来を切り拓いくんだという決意がかのじょの表情と声に現れていた。
30年後の同胞社会が何色のメダルを獲得できるのか、またメダルにも手が届かず予選敗退を喫してしまうのかは、他ならぬ現代を生きる朝青員たちに責任がある。朝青員たちが振り絞る少しの勇気が、「金メダルを獲得した同胞社会」への大きな一歩につながる。
元演劇部の血が騒いだのと同時に、まだ見ぬ同胞社会の未来のために今できる選択をしていこうと強く実感した。
(佳)
<朝青結成70周年記念行事>朝青員が挑んだ演劇「未来への選択」