公式アカウント

朝鮮学校の保健室の充実を/コリアンネットあいち、10月29日までCF実施

2025年10月16日 17:18 民族教育 主要ニュース

 

 

特定非営利活動法人コリアンネットあいちが、朝鮮学校の保健室の充実を目標に必要な資金360万円を集めるためのクラウドファンディングを実施している。

昨今の教育現場では、子どもの不登校やいじめ、心身のストレスはもちろん、膨大な量の仕事をこなす教員たちの疲労や精神的ストレスなどの問題が取り沙汰されているが、朝鮮学校もその例外ではない。さらに、朝鮮学校は日本の学校教育法において各種学校の扱いとなるため、学校法人として受ける助成金や補助金が日本の学校に比べ極端に少なく、老朽化した校舎や設備へのメンテンナンスが行き届かず、運営の多くの部分を同胞医療人や保護者のボランティア、有志らの寄付などで賄っている。このような問題もあり、愛知県内の朝鮮学校では保健室の運営がままならない状態が当たり前のようになっている。

今回のクラウドファンディングを企画したNPO法人コリアンネットあいちは、故郷に帰れず高齢を迎えた在日同胞1世たちに故郷のような場を提供しようとデイサービスセンターを開設したことをきっかけに2003年に設立された。主に在日同胞社会の福祉団体として、デイサービスセンターや居宅介護事業所を運営するかたわら、2重のハンデを背負う同胞障がい者たちを支援する活動や、地域の子育て支援イベントの企画、在日朝鮮人の歴史や文化を伝える活動、人権擁護団体として専門家の斡旋など幅広い活動を行ってきた。近年特に深刻な問題となっている子どもたちの不登校や心のケア、校内での居場所を確保するため、保健室の需要が高まりを見せる中、2023年度よりボランティアで愛知朝鮮中高級学校での保健室活動を開始した。

2年にわたる活動を通して、学年別に保健授業を実施し、個別面談や父母からの相談を受けることができるようになった。今後この活動の芽を絶やさず、充実させるためにはボランティア活動から抜け出す必要がある。地元の在日朝鮮人医師人は数十年に渡り、内科検診や歯科検診を無償で実施し、子どもたちの健康を守り、学校を支えてきた。これらの活動の資金は0に等しく、ただ医師や専門家たちの良心のみで支えられてきたのが実情だ。

コリアンネットあいちでは今回のクラウドファンディングを通じて、▼現在月3日間となっている愛知朝鮮中高級学校保健室の運営を平日3日運営とし、保健室に専門スタッフが常駐するようにし、▼カリキュラム化された保健授業の確保と必要な検診の実施およびこれらを運営するにあたって必要な備品を揃え、児童・生徒の学校生活や教員たちの労働環境を整えていきたいとしている。

目標金額は360万円。保健室運営の最低条件をかなえるために100万円(中部地方にある朝鮮学校7校すべてに保健室に必要な備品を取り揃える)、残り200万を「保健室のスタッフの常駐と検診の確実な実施および保健授業の実施」に充てる予定だ。

支援募集の期限は10月29日となっている。

【CF詳細】

https://readyfor.jp/projects/157990

Facebook にシェア
LINEで送る