岐阜初中便り②幼稚班再開から4度目の運動会
2025年07月04日 17:52 民族教育

運動会に参加した園児たちとその家族とともに(筆者は前列左端)
6月1日、2025年度本校運動会が行われた。
幼稚班が再開園して4度目の運動会。幼稚班担任の私は感慨深い思いでこの日を迎えた。
2年間休園したのち、22年春に2歳児クラスを創設し、2歳になったばかりのテウとチアを迎えた。同時に、初級部担当だった私は幼稚班を担当することになった。
園児も保護者も私も、すべてが初めてだったが、朝鮮語、朝鮮文化、民族性を育みたいと思う大人たちの強い気持ちと、園児を見守るたくさんの愛情が常に溢れていた。
あっという間に卒園組になった泰佑と知雅、そして去年入園した詩温の3人で迎えた運動会。
園児たちは成長した姿を見せようと1カ月間、目標に向かってやる気満々!
毎日跳び箱や鉄棒、体操の練習を一生懸命頑張った。
徒競走ではまだまだ園児たちに勝てると安心していた私を、いつのまにか追い抜いて行く年長組。
そして年長がするすべての項目をよく観察し積極的に参加する年少組。
「何度も練習すれば必ずできる! 家族みんなを驚かせたい!」と心も体も大きく成長した練習期間となった。

「三世代競技」のようす
運動会では毎年、幼稚班の種目に園児、父母、祖父母が一緒に参加する「三世代競技」がある。
今年の競技のタイトルは「早く幼稚班に行こう!」
母親が園服を着せ、祖母がカバンを持たせて、祖父が帽子をかぶせ、父親が車で送る。まさに慌ただしい朝の身支度競争を行った。家族みんなが笑顔で園児と接する姿には、2歳から4年保育をさせた保護者の満足感と達成感、そして未来への希望がたくさん詰まっていた。
1世同胞が学校を創立し民族教育を守ってきたように、2世、3世、4世と三世代が同じ方向を見て進む家族たち。それを4年にわたり見守ってこれた私も共に喜びを感じることができた。
「幼稚班最後の運動会は紅組が負けちゃったけど、家族みんなと一緒に走って、とっても楽しかったよ!」というチア。来年、初級部1年生として参加する運動会を今から楽しみにしているようだ。
(教員・金玲華)