公式アカウント

〈長生炭鉱水没事故〉事故から83年、待たれる犠牲者の遺骨/追悼集会と潜水調査【1報】

2025年02月02日 15:45 社会

長生炭鉱で発生した水没事故犠牲者を追悼する集会が行われた。

戦時中の1942年2月3日、山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で発生した水没事故犠牲者を追悼する集会が1日に行われた。地元の市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」(以下、刻む会)が主催した集会には、刻む会の井上洋子共同代表、韓国遺族会の楊玄会長など関係者と遺族、総聯山口県本部の李秀福委員長や福島みずほ参議院議員をはじめとする国会議員など来賓たちが参加した。

朝鮮人136人を含む183人の犠牲者を追悼し献花を捧げる参加者たち

参加者たちは今から83年前に同炭鉱の坑道で作業中だった朝鮮人136人を含む183人の犠牲者を追悼し、黙とうと献花を捧げた。

一方で集会前日の1月31日から2日まで坑内の潜水調査が行われた。水中探検家の伊左治佳孝さんが、昨年9月に開いた坑口から入り調査を行った。また調査が行われる3日間にわたり、東京・国平寺の尹碧巖住職が、潜水士の無事を祈り読経を行った。

調査2日目、大粒の雨が降りしきる中で読経を行う東京・国平寺の尹碧巖住職(中央左)

2日目までは遺骨につながるものは見つからず、最終日となった今日、午前10時5分から開始した潜水調査は約1時間50分後の午前11時55分ごろに終了。この日の調査で、炭鉱内に人がいたことを示す石炭と細かい木片、木製の円板、戦時中まで使用された被覆電線などが発見された。

炭鉱内に人がいたことを示す石炭と細かい木片、木製の円板、戦時中まで使用された被覆電線などが発見された。

次回調査は4月1日から2日にかけて行われる予定だ。

(文・韓賢珠、写真・盧琴順)

Facebook にシェア
LINEで送る