〈西宮SEASIDE支部物語〉再起に向けた船出、そして今ここから/趙利寛
2024年09月04日 06:00 寄稿 西宮SEASIDE支部物語「西宮支部は終わった」―
人々は口々にそうつぶやいた。10 年前「アリランはんしん」(西宮支部が2004年に開設したデイサービス施設)の経営破綻と廃業は総聯兵庫・西宮支部に致命的な傷跡を残した。支部の財政は底をつき、度重なる混乱に役員同士も意見が割れ専従の支部委員長は異動、多くの仲間たちが支部組織から離れていった。しかしそれが非専従支部の道を選択するスタートとなった。
まず私たちは、同胞説明会を催し「アリランはんしん」破綻・廃業の残務処理から始めた。怒りを露わにする同胞たちの前で深々と頭を下げながら、私たちは、いつか必ず力を蓄えて支部組織を復活させようと誓い合った。この時、話し合った力とは「お金」「団結」「大衆の支持」の三本柱だ。しかし、その船出は険しいものだった。