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学美と私/玄明淑

2024年08月12日 08:21 それぞれの四季

ウリハッキョの学生が参加する行事は実にさまざまで、中央体育大会や芸術コンクールに口演大会などたくさんある。学生数の割合から考えると本当に忙しい。在日朝鮮学生美術展覧会(以下、学美)は、初中高のすべての学生を網羅する数少ないコンクールだ。1970年から始まった学美は、在日同胞を取り巻く時代を映し民族教育の発展と共に、たくさんの声援を受けながら変容し、2023年度に開催50回を迎えた(コロナ禍によって2年間中止)。

私自身の人生を振り返るとき、初中高のいつの時代も学美に参加し、教員として37年間審査に携わり、ウリハッキョで学ぶ子どもたちの豊かな感性に触れてきた。学齢による視点やユーモア、問題意識や主張がつまった作品と出会い、子どもたちのリアルな息遣いを感じている。

今年度も8月19日より中央審査が始まる。各地から図工美術教員が集結し、1週間こもって鑑賞・審査する。平面、立体、映像の様々なジャンルの作品と向き合う過程は、1年間の私自身の授業と部活指導を振り返る時間でもある。各学校の授業作品と美術部員の作品まで、新たな出会いが待ち遠しい。作品を前に熱く語り、議論しながら学び合う場所でもある。しっかり見る、共感する1週間でありたい。

そして9月からは各地13カ所を巡る学美51回展が始まる。新たな出発を祝う記念プロジェクトも準備している。今年もやる気満々である!

(大阪中高美術教員)

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