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〈文芸同結成65周年〉異国の地でも朝鮮舞踊を/舞踊組曲の出演者たち

2024年08月02日 17:04 文化

舞踊組曲「歳月とともに」(主催=文芸同中央舞踊部)が7月31日、東京都内で行われた。この日の舞台のために、各地の文芸同支部舞踊部は、朝鮮舞踊の伝統を継いでいく決意を披露しようと汗を流してきた。

160人の出演者たち

京都

20~60代が一つの舞台に

文芸同京都支部の舞踊部が披露した「川辺のほとりで」には幅広い世代の同盟員たちが出演した。この作品は30、40代を中心に20~60代の同盟員が属する京都支部の特性を活かせるようにと、按舞家の玄佳宏さんが作った。作品を完成させていく過程で、かのじょたちは大衆的な文化芸術団体である文芸同の価値を再確認した。

「いつもの基礎練習だけのつもりだったが、こうして舞台に立てるようになった」と話す鄭順姫さん(65)は「川辺のほとりで」を作った按舞家と、舞踊講師、同盟員たちそして、エールを送ってくれた地域の同胞たちに対する感謝を込めて舞台に上がった。鄭さんは「自分にとって舞踊は生きがいそのものだ。異国の地で自分の民族の舞踊を踊れるという幸せを噛みしめながら文芸同の活動を続けていきたい」と力を込めた。

李貴栄さん(25)は「今回の作品には朝鮮女性たちの楽天的な性格が表れている」としながら、ハードな練習の中でも楽しむことを忘れない先輩たちの姿から多くを学んだという。「仕事と舞踊を両立するのは、体力的には大変だが、いざ集まると心が軽くなりリフレッシュできる」という李さんは「その魅力を舞踊経験のある同世代たちに宣伝し、同盟員を増やしていきたい」と語った。

舞踊部長を務める李文清さん(46)は「みなが積極的に練習に励んでくれた。特に先輩方は『休んでください』と頼んでも一日も欠かさず練習に参加してくれた」と振り返る。その姿に刺激を得たという李部長は「自分たちの活動を通して、同胞たちに力を与え、いつでも朝鮮舞踊を踊れる場があると次の世代たちに知らせていきたい」と話した。

序章「舞に想いを込めて」(文芸同東京)

東京

気兼ねないよりどころ

文芸同東京の桂栄順舞踊部長は「公演の開催地として、たくさんの舞踊愛好家たちの思いが詰まった公演を必ず成功させなければならない使命感があった」という。文芸同東京では開催準備を進めながら26人の同盟員たちが練習に励んだ。同支部には今回の公演に出演していない同盟員たちも多数在籍している。

「公演に出演するしないに関わらず、毎週土曜18時から舞踊を愛する人たちを集まり踊れる場所、愛好家たちが気兼ねなく通えるよりどころを作ってきた」(桂部長)。

崔佳鈴さん(25)は「故郷の泉」で主人公を担った。崔さんは、練習を通じて「タイトル通り、朝鮮舞踊が本当に歳月と共に発展してきたということを実感した」と振り返った。

宋直栄さん(48)は「体が動く限り、舞踊はずっと続けたい。舞踊を愛する仲間たちとの繋がりをこれからも大事にしたい」と話した。

朝鮮民族伝統の舞の数々が披露された(写真は文芸同兵庫)

神奈川

若い愛好家が主力

文芸同神奈川支部は2022年に若い世代の舞踊愛好家が集う「舞輝青年組」を設立し、同年に第1回神奈川チュムー舞ー公演をきっかけに次代たちが舞踊部の主力として育った。

金玉寿舞踊部長は「文芸同の活動は学生の時のように誰かと競い合うものではない。だからといって、自分自身に負けることのないよう練習に励もうと強調した」という。金部長は若い世代の活躍を見て「自分たちのベストを尽くそうと練習に取り組む姿が印象的だ。そして何より、朝鮮舞踊を踊る楽しさを心の底から体現している」と語った。

尹美蘭さん(26)は自身にとって「文芸同支部は大好きな舞踊と音楽を思い切り楽しめる大切な場だ」と話しながら「色々な国の文化に触れられる機会は多いが、その中でも、朝鮮舞踊にこだわるのは、幼いころから舞踊を通して培ってきたものがわたしの中にあるのかもしれない」と、笑みを浮かべた。

各地から文芸同メンバーたちが集った。(写真は文芸同北海道)

(文・高晟州、李紗蘭、写真・盧琴順)

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