人種差別的な職質を問う訴訟/東京地裁で第2回口頭弁論【詳報】
2024年07月27日 09:36 社会侮辱的な扱い、偏見を助長
見た目や国籍など民族的ルーツと関連し、個人を犯罪捜査の対象とする「レイシャルプロファイリング」。23日、東京地裁では、日本の警察による「レイシャルプロファイリング」について初めて取り扱ったとされる訴訟の第2回口頭弁論が開かれた。この問題への市民らの関心は高く、前回に続き、さまざまなルーツの大学生や幼い子どもを連れた家族など、裁判の傍聴券を求めて100人以上が列をなした。
「任意」活動の実態
各地で犯罪や事件が相次ぐ中、SNSやメディアでは容疑者の身柄が確保されると、その情報がすぐさま発信される。容疑者の名前、年齢、性別のみならず、「〇〇人」「〇〇籍」というような民族的出自や国籍までをも詳細に報じる。現状、後者はその対象が外国ルーツの人々に限られている。そしてSNSには「〇〇人は入国禁止にすべき」「やっぱり〇〇人は怖い」など偏見を助長する投稿があふれる。
こうした偏見が社会に広まる際、公的機関の役割が重要となるが、その公的機関に偏向的な行いがあるとしたら…。警察による「レイシャルプロファイリング」は、先述した偏見、差別の助長に大きな役割を果たしており、23日の口頭弁論とその後の報告会における原告の主張は、その現実を知らしめるものとなった。
外国ルーツの3人が起こした今回の裁判では、「レイシャルプロファイリング」によって職務質問(職質)を受けたことが、「人種差別であり違法」なのかが問われている。
被告の都と愛知県は、この日の法廷で、