【新連載】「育つ力～いまを支える人々が語る民族教育～」／Episode１・大阪中高オモニ会

元気と笑いで吹き飛ばし

取材に協力してくれた大阪中高オモニ会のメンバーたち

在日同胞数が最も多い大阪、この地でも、ここ最近の民族教育をとりまく状況は過渡期の真っただ中といえる。2020年度から大阪朝鮮高級学校と東大阪朝鮮中級学校とが統合し、中高一貫校になり、23年度からは府内8つの朝鮮初級学校が4つ（大阪初級＝前生野初級、東大阪初級、南大阪初級、北大阪初級＝前北大阪初中）に再編された。そして来年、大阪中高は新校舎への移転を控えている。

朝高生たちのまぶしい活躍で、これまで度々同胞社会を沸かせていた大阪中高。近年の学校を取り巻く状況の変化は、保護者や関係者らの間にも不安と動揺をもたらすものだった。

そこで底力を発揮したのが同校オモニ会だ。「どうせ」や「できない」といった否定的な言葉を、元気と笑いで吹き飛ばし、昨年6月から新校舎移転時に生徒らが使用する机と椅子、保健室の備品を準備するとして、学校を支えるプロジェクトを独自にスタート。オモニ会メンバーの地道な呼びかけと活動により、プロジェクトはみるみるうちに大衆化していった。

昨年6月にオモニ会が企画した夕暮れ音楽会（以下すべて提供写真）

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