20周年を迎えた「憩いの場」/滋賀「ホスの会」
2023年12月04日 08:00 在日同胞11月26日、滋賀県内の在日朝鮮人高齢者たちによる集い「ホス(湖)の会」の発足20周年を記念する集いが、膳所ふれあいセンター(大津市)で開かれた。
2003年、在日同胞1世らの憩いの場を作ることを目的に、県内の在日朝鮮人2、3世と日本の有志らが共同で「1日お楽しみ会」(「ホスの会」の前身)を発足した。07年には名称を現在の「ホスの会」に改称。毎月の最終日曜日に交流の場を設け、総聯と民団、無所属の同胞高齢者たちが一堂に会し、朝鮮の料理や文化、芸術などを分け隔てなく楽しむ集いの場となってきた。
この日、会場には20年間の歩みを振り返る写真や映像が展示された。
20周年を祝うために市外から足を運んだ同胞も少なくなかった。参加者らは「久しぶり」「遠いところからよく来たね」と再会を喜んだ。
記念会に先立ち、総聯滋賀県本部の姜主淳委員長があいさつをした。姜主淳委員長は「同胞の尊厳と民族性を守り抜いてきたこの場が、今後より多くの同胞を助ける場となるよう願う」と語った。
参加者たちは、キムパプ、チヂミ、キムチ、ナムルなど、朝鮮料理をたしなみながら、話に花を咲かせた。
午後には、京都朝鮮歌舞団による記念公演が披露され、同胞たちは色とりどりのチーフやプク(朝鮮太鼓)を手に、「オルシグ チョッタ」(朝鮮語で喜びなどを表すときに使われる言葉)と声高々に歓声をあげた。また、歌舞団・団員がリクエストを求めると、参加者たちは聞きたい曲を次々と要望。団員らと共にマイクを手にし、踊る参加者たちの表情からは笑顔が絶えなかった。
発足当初から集いの場に参加してきた李志津子さんは「皆、月に1度しか会えないから、ついつい来てしまう。同じ時代を生きたもの同士、垣根なく接するのがこの場。同胞たちの憩いの場であり、心の拠り所だ」と語った。
(朴忠信)