ミステリーは続く/鄭明洙
2023年11月05日 11:00 それぞれの四季秋風が吹き抜ける非常階段に身を潜め、息を必死に整える…。疲労と安堵を含んだ大きなため息をつき、ゆっくりと非常階段を下りる。逃げてきた道を戻って 玄関の前に着いたとき私は大げさに疲れたふりをして児童たちに捕まる。
低学年の児童たちは、休み時間にあるゲームをよく行うのだ。それは「チョンミョンス・ミステリー」。大層な名前とは裏腹に、私が1人で逃げるだけのただの鬼ごっこだが、「ミステリー」には理由がある。
子どもたちの「ミステリーハジャヨ」という声とともに私が全力で逃げる。私は大勢の児童たちに追いかけられても曲がり角の先で一瞬にして姿を消すことができる。私が神隠しのように姿を消すその様子から「ミステリー」と名づけられた。
しかし、困ったことに長い間、隠れていると