公式アカウント

共に歩みたい/李大美

2023年05月30日 10:20 それぞれの四季 論説・コラム

かつて炭鉱の町として栄えた筑豊地域には、強制連行・労働のため故郷に帰れず亡くなった朝鮮人の遺骨がたくさんある。そのような犠牲者たちを供養するため、日本人と在日同胞が手を取り建てた供養塔が「松岩菩提」である。

山道を登ったところにある開けた場所に凛とたたずむ塔では、年に2回、清掃と供養祭が行われる。子どもを出産する前からここに参加してきたが、今年はパートナーと2人の子どもたちと一緒に参加した。2歳の娘は大人に混ざりながら、落ち葉を掃き、椅子を並べ、献歌ではタンバリンを片手にアリランのリズムを刻んでいた。一生懸命な娘の姿に頼もしさすら覚えた。

時折、「子どもを連れ回して」「今は子育てに専念したほうが」などという周囲の声を耳にする。子育てはもちろん大事なことだ。しかし私にとっては、在日朝鮮人運動も同じくらい大切である。以前よりも活動に割ける時間は限られているが、子育てに加え、高校無償化問題のスタンディングや、朝鮮学校を支える会の活動などで一日が終わることもある。

子どもたちは幼いなりに考え、感じている。だからこそ、いろいろなことを共に経験し、学び、感じていきたい。子育ての正解は正直わからないが、自分の姿で子どもたちに伝えられることがあればと思う。秋も娘は手に箒とタンバリンを持ち、供養祭に参加するだろう。

(福岡県在住、筑豊リボンプロジェクトメンバー)

Facebook にシェア
LINEで送る