240人で奏でるハーモニー
2023年05月09日 08:49 論説・コラム 取材ノート朝鮮創建75周年を迎える今年、これを盛大に祝う大公演が9月、東京で開催される。
この公演はアーティストだけによる公演ではなく、同胞参加型の公演だ。総勢400人が出演する公演には、240人による一夜限りの同胞大合唱団が実現する。
大公演の実行委では現在、この合唱団の募集活動に拍車をかけている。各地域ごとに応募者を募り、合唱曲の楽譜を文芸同の公式サイトを通じて公開している。合唱する曲は、「われらの国旗(우리의 국기)」「祖国の愛はあたたかい(조국의 사랑은 따사로워라)」など、朝鮮にゆかりのある曲だ。
公演に同胞大合唱団が出演する背景には、「世代ごとに祖国への気持ちに違いはあれど、出演するすべての同胞たちが世代を超えて、祖国に対する想いを分かち合うきっかけにしたい」(文芸同中央・徐正人副委員長)という実行委の想いが込められている。
みなが同じ気持ちで一つのものを表現することが合唱の魅力。筆者も声楽部だった学生の頃、友達とハーモニーを響かせる楽しさ、歌う過程でつながる絆を身をもって感じた。この合唱団の一番の魅力は、異国の地で朝鮮の歌を高らかにうたい、その喜びを共有できることだ。
240人による合唱というめったにできない体験は、人生の中で貴重な経験になるに違いない。同胞たちが奏でるハーモニーにすでに期待が膨らむ。
(鈴)