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【特集】―究明と継承―関東大震災朝鮮人虐殺から100年

2023年03月31日 09:00 歴史

関東大震災朝鮮人虐殺と関連し、国家責任が真正面から問われることのないままに、100年目を迎えようとしている。侵略や植民地支配の清算はおろか、戦前と変わりない体制が戦後日本の政治を支えるいま、在日朝鮮人に対するヘイトスピーチ、ひいてはヘイトクライムは深刻なレベルである。琴秉洞、姜徳相、山田昭次など在日朝鮮人と日本人の歴史家たちが紐解いてきた関東大震災と朝鮮人虐殺の実態は、その歴史的背景に「日本の植民地支配と朝鮮人民の抵抗運動(3.1人民蜂起)に対する官憲の恐怖があり、ジェノサイド、大人災の直接的かつ最大の原因は戒厳令を実施した」(李一満「『関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑』撤去の動きについて」2017年5月、朝鮮新報に掲載)国家と民衆にあることが、多くの歴史研究によって補完され、明々白々の史実および定説として認識されてきた。

日本軍、警察、自警団により多くの朝鮮人が虐殺された(96年8月29日・朝鮮時報掲載)

政府主体の虐殺

1923年9月1日に発生したマグニチュード7.9の大地震は東京、埼玉、神奈川など関東一円を襲い、人びとを混乱に陥れた。そんななか、

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