〈戦時文学から見る朝鮮戦争 1〉なぜ今「戦時文学」なのか/洪潤実
2023年03月16日 09:04 軍事
私たちは今年、朝鮮戦争の停戦協定締結70年を迎えてしまった。
朝鮮民主主義人民共和国において1953年7月27日は戦争勝利の日として記念されている。朝鮮半島全土が戦場と化した3年間の苛烈な戦いに「撃ち方やめ」をもたらし、朝鮮半島北部を強大な米帝国主義から守り抜いたことは、まさしく勝利といえよう。
一方で、停戦は戦闘行為を停止しているに過ぎず、この70年は、いつ戦争に発展してもおかしくないような不安定で緊張した時間の連続であった。つまり、今なお朝鮮民族は統一を成し遂げられていないばかりか、死と隣り合わせの「戦時」下を生きている。ゆえに70年を「迎えてしまった」なのだ。