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「第2の李完用」

2023年03月15日 11:10 春・夏・秋・冬 論説・コラム

狂気乱舞という言葉があるが、なぜか愚鈍な尹錫悦を見て、米日の為政者たちが見下しながらも嬉しくて小躍りしている姿を思い浮かべる。

▼彼が前面に出て対日関係で懸案となっている強制徴用の「解決法」を一歩も妥協しない日本政府の要求通りに示すことで、あたかも両者間のもつれた歴史問題が解決するきっかけができたかのような印象を与えるからだ。かつて「慰安婦」問題に関わった岸田首相としては、「歴史戦争」で大勝したような浮かれた気分であろうから、大歓迎だろう。

▼一方、長い間、地政学的見地から朝鮮半島支配と大陸侵略のための米日南三角軍事同盟に加えて、「アジア版NATO」形成の実現を目論む米国としては、最も大きな障害物であった「日韓」の歴史的軋轢解消につながるのでは、と興奮気味だ。バイデン大統領は、「米国が最も近しい2つの同盟国間に画期的な協力とパートナーシップの新紀元的な新しい章が開かれた」ともろ手を挙げて歓迎し、尹錫悦を「国賓」として招待した。

▼ところが問題はそう単純ではない。日本の植民地支配を擁護し、その戦争犯罪に免罪符を与えた尹錫悦は南社会では、「第2の李完用(国を日本に売り渡した国賊の代名詞)」の烙印を押されている。「麻生炭鉱」を想起させる麻生太郎氏との面談の席で、尹は「支持率が10%になっても対日関係を改善する」と言った。

▼21世紀の「親日売国奴」の運命はキャンドル革命が握っている。(益)

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