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教え子との新年会/金淑子

2022年02月04日 10:17 それぞれの四季 論説・コラム

1月初め、京都の中級部で教員をしていた頃の教え子たち数人と新年会をした。場所は東京・足立区にあるたこ焼き店、やはり教え子が夫と営む。

仕事の話、家庭の話、同級生の消息や学生時代の話…。二十代で頼りない教員だった私の話はできればスルーしてほしいとドキドキしながら、耳を傾ける。

私の中学時代も楽しかった。地元の日本の学校でクラス委員長をし、吹奏楽部の後輩たちとはバンドのまねごとをしてよく遊んだ。朝鮮高級学校進学後も、なじめるか、ついて行けるかと、同級生や先生がよく家を訪ねてくれた。そんな中、朝鮮学校への進学を決めたのは父と担任教師の「朝鮮人として胸を張れ」という力強いアドバイスがきっかけだった。当時の私は「朝鮮人」という得体の知れないゾンビを体内に抱えた気分だった。初めて朝鮮学校を訪れたときのホッとした感覚は今も忘れられない。同級生や後輩とは、歳月とともに疎遠になっていった。

新年会は開店から閉店まで6時間以上続いた。当たり前に「朝鮮人」を受け入れる彼らの絆の根は、私が経験したよりもずっとずっと深いようだ。辛いこと、悲しいこと、時には孤独を感じることもあるけれど、彼らには、卒業から30年以上たった今もこうして集まって心置きなく話して元気になれる場がある。その場にいられたことに感謝し、新年、私も踏ん張らなくてはと思った。

(一粒出版)

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