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日本の人権問題解決に向け/国連勧告実現のための院内学習会

2021年06月02日 14:08 主要ニュース 民族教育

朝鮮学校問題についての報告も

「国連人権勧告の実現を!-すべての人に尊厳と人権を-」と題した院内学習会が1日、参議院議員会館で行われ、約70人が参加した。集会は「国連・人権勧告の実現を!」実行委員会が主催した。

参議院議員会館で院内学習会が行われた

同実行委は、さまざまな人権課題に取り組んでいる個人や市民団体により2013年に発足されて以降、日本政府に対し国連人権勧告を遵守することを求める集会やデモ、学習会を毎年開催し、人権問題克服のための取り組みを活発に展開してきた。

「日本の人権問題を解決するために何が必要か」をテーマに開かれたこの日の学習会では、コロナ禍で浮き彫りとなっている日本の人権課題について考えるとともに、その解決のための方策や活動方針が示された。

学習会ではまず、神奈川大学名誉教授の山崎公士さんが基調講演を行った。

山崎名誉教授は日本の人権問題の解決に向け「今使える手段はなにか、どんな仕組みが求められるのか」という問題提起に始まり、人権条約に認められた権利を侵害された個人が、各人権条約の条約機関に直接訴え、国際的な場で自分自身が受けた人権侵害の救済を求めることができる「個人通報制度」の活用や国内人権機関の設立をはじめとする新規制度導入の可能性などについて言及した。

つづいて、個別の人権問題について3人のスピーカーが発言。はじめに、在日本朝鮮人人権協会の宋恵淑さんが「深刻化する朝鮮学校差別」をテーマに報告を行った。

宋さんは、朝鮮学校児童・生徒らに対する暴言・暴行事件、大学入学資格問題、朝鮮学校への補助金や財政的補助や「高校無償化」制度からの除外などをめぐり、1990年代から子どもの権利委員会や人種差別撤廃委員会が日本政府に対し差別是正勧告を繰り返し行ってきたことについて言及。にもかかわらず日本政府がそれらの勧告を無視し、人権条約に違反しつづけてきたと非難した。

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