最先端テクノロジーを活用/便利アプリが続々登場
2021年05月31日 10:13 朝鮮半島 共和国 主要ニュース朝鮮でスマートフォンやタブレット端末が日常生活に欠かせないものとなって久しい。近年、人々の生活に資するさまざまな機能を備えたPC、スマホ、タブレット端末用のアプリケーションの開発が積極的に取り組まれてきたが、朝鮮メディアを見ると、昨今、その種類はいっそう多様化している。メディアが伝えたアプリを種類別に紹介する。
段階別、科目別に/教育
アプリ開発で最も顕著なのは教育部門といえる。過去に本紙で学力や教育レベルを総合的に評価するアプリを紹介したが、最近では段階別、科目別の学習サポートアプリが多数登場している。科目別に見ていく。
まず英語部門では、小学生向けの英語教育支援アプリ「虹(무지개)」がある。これは英単語や文法の基礎知識の習得、英会話能力の向上を支援するためのもの。第二言語を学び始めて間もない児童らの興味を引くさまざまな練習問題が収録されている。また人工知能(AI)による音声処理技術を用いて、学習者が発した英語の発音を分析し、正確な発音との違いを比較したうえで、模範的な発音を音声で提示してくれる。
高級中学校(日本の高校に当たる)1~3年生向けの「英語の星(영어의 별)1.0」は、いっそう充実した機能を備える。音声処理技術によるリーディング、リスニング、ディクテーション練習、仮想現実(VR)を用いた英会話の練習、映像や音声による単語習得などが可能で、総合的な英語能力の向上を支援するとされる。
次に数学部門から「不思議な星(신비한 별)1.0」を紹介する。これは拡張現実(AR)を用いて実在する風景にバーチャルの図形などを重ねて表示できる教育支援アプリだ。幼稚園から高級中学校の授業で利用する目的で開発された。
このアプリでは、高級中学校1、2年生の数学で学ぶ空間図形の問題で用いられる130余の図形を3Dで映し出し、操作することができる。また小学校および幼稚園の授業で使用する3Dの動物など多彩な資料が収録されている。使用者自身が制作した図形も登録し、使用することができる。
以上に見られるように、教育部門のアプリ開発においてはAI、VR、ARなどの最先端テクノロジーを積極的に活用していることが特徴だ。教育部門では地域ごとの教育レベルの差異解消が課題の一つだが、このようなアプリケーションは課題解決の一助となるだろう。現在各地では、教育施設の現代化に取り組まれており、ハード面(教育環境、設備)の整備も進んでいる。
経営情報サービス/経済
経済部門では、パソコン・スマホ両対応の資料閲覧アプリ「宝島(보물섬)1.0」が人気を博している。テリム情報技術交流社が開発した。
企業の経営活動に資する科学技術、経済、文化などの幅広い分野の資料を閲覧できる。科学技術、設備および資材、生産および研究開発、受注サービス、不動産情報、技術交流要請、一般企業などの情報がデータベース化されている。ほかにも、近年行われた展示会の資料や、国内で開発した優れた商品、観光、交通運輸に関する情報や常識なども搭載されている。
情報は月に1回のペースで更新される。同交流社では企業からの情報提供に関する依頼に基づいて資料を集めるなどしてデータベース拡充を図っている。
女性の美と健康を応援/暮らし
暮らしに役立つさまざまなアプリも登場している。
光明情報技術研究所が開発した、女性のための健康情報アプリ「女性の常識(녀성상식)」には、個々の体質に応じた美容と健康をサポートする情報が集約されている。健康に役立つ高麗薬やその用法用量も詳しく紹介されており、女性たちの間で需要が高まっているという。
また、同研究所が開発した食料品加工アプリ「手並み(보배손)」は、家庭で常用する1千余の野菜や果物の調理方法、保管方法を紹介しており、家庭における食生活の助けとなっている。
(朝鮮新報)