〈朝鮮経済トレンドウォッチ 8〉消費財の国産化・多様化・品質向上/朴在勲
2021年05月22日 17:06 主要ニュース 共和国 経済暮らしで実感する経済発展
一国の経済の状況を知るにはGDP(国内総生産)やその成長率などの国内の生産統計から導き出される指標と共に、経営者や消費者の景況感も重要な指標となる。「短観」や「消費者動向調査」などがそうである。人間の「肌感覚」も経済状況を見る科学的な論拠となる。
21世紀に入って以降の朝鮮経済の変化と発展について疑義の目を向ける向きは少なくない。しかし、新型コロナウイルスにより中断せざるを得なかった2019年までの26年間、毎年欠かさず、時には年に複数回、短くて数週間、長ければ数か月の朝鮮滞在を繰り返してきた定点観測者である筆者にとってそれは、自明のことである。ましてや現地の人々にとっては生活の中で実感するリアルな現実であろう。
なぜなら、近年の朝鮮経済の発展と変化は、消費財(食品、衣類等)の国産化と多様化という、人々の生活に密接に関わる面で大きく表れていると思われるからである。