〈みんなの健康Q&A〉虫歯って何?虫歯の本質とは?/虫歯治療は日々の管理が大事
2021年05月22日 08:00 主要ニュース 文化・歴史歯科で定期的にメインテナンスを
Q 虫歯治療をして、歯を磨いているのにまた虫歯になるのはどうしてですか?
A みなさん虫歯と聞いてどのようなイメージをしますか? 穴が開いて削って詰めて終わりでしょうか?
歯面に付着したプラーク中の細菌は糖を栄養にし酸を産生しpHが低下していきます。臨界pHを下回れば歯表面からカルシウムやリン酸などのミネラルが溶け出します。この現象を脱灰といいます。しかし、唾液によって酸が中和され臨界pHを上回ると、溶け出したカルシウムやリン酸が歯面に戻り再石灰化されます。このバランスが崩れて脱灰の時間が多くなるとう蝕が進行していきます。う窩はう蝕というプロセスが進行して、歯質の崩壊が起きて穴が開いた状態をいいます。みなさんが想像する虫歯とはう窩ではないでしょうか。
しかし、本質は穴が開いていなくても、目に見えないレベルで飲食ごとに脱灰と再石灰化が繰り返されている動的なプロセスです。う蝕というプロセスが進行して歯質が壊れるので、歯を磨いていても飲食回数が多いと脱灰されている時間が長いので虫歯になりやすいです。虫歯治療は詰めて終わりではなく日々の管理です。