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〈混合バレーボール選手権〉バレーが繋げた絆、これからも深めたい

2021年03月25日 09:00 スポーツ 主要ニュース 民族教育

21日に行われた日本混合バレーボール選手権全国大会(沖縄県豊見城市民体育館)で4位の成績を収めた同胞選抜チーム(KJVA)。出身や年齢、経験値の差などそれぞれ異なる条件をもって参加した選手たちは、どのようにして結束を固めながら大会に臨んだのか。

選手たちは、大会を通してチームの絆を確かなものにした

ライバルから「戦友」へ

「腐れ縁」-今回、選抜チームに名を連ねた鄭基善さん(19、大阪中高卒)と金翔輝さん(19、東京中高卒)はこう口をそろえる。

出身地も卒業校も異なる2人の仲を深めたきっかけは、昨年3月の6人制混合バレーボール世界大会(千葉県)だった。

それぞれ大阪中高、東京中高のバレー部に所属し、これまで在日朝鮮学生中央体育大会や在日本朝鮮人バレーボール選手権大会ではライバルとして戦ってきた。「一昨年までは『なかなか上手いやつがいるな』と思う程度で、ほぼ面識は無かった」と、鄭さんは振り返る。

鄭さんは「世界大会に向けて練習を重ねる度、翔輝のバレーの水準がどんどん上がっているのを感じた。そんな翔輝と『一緒に優勝を狙いたい』と思うようになり、チームメイトとしての情が芽生えた」と照れ臭そうに話した。

2人は今大会で世界大会以来1年ぶりに同じチームに。金さんは「再び一緒にプレーできることが嬉しかった」と笑顔を見せた。

金さんが現在、朝大・体育学部に在籍する一方で、鄭さんは社会人として働いている。

鄭さんは、高級部以来「ボールに滅多に触れなくなった」環境で日々生活を送りながら、「今大会に出場するのが不安でもあった」と吐露する。「それでも翔輝よりは上手だ」と冗談を交えながら「朝大で日々練習に励む翔輝の存在が自信を高める刺激」になっていたと話した。

「いまでは翔輝は戦友。バレーが繋げてくれた絆はいつまでも大切にしたい」(鄭さん)。また金さんも「基善とは、死ぬまで一緒にバレーを続けたい」と力を込めた。

2人は今大会の結果に悔しさをにじませながら「来年の世界大会で、必ずリベンジして見せる」と意気込んだ。

試合2日前、地元の小学生を対象にバレー教室を行い親睦を深めた選抜チーム

経験、部活動に活かしたい

大阪中高に通う李美麗さん(高2)、金愛奈さん(高1)は、チームの最年少コンビ。大阪中高バレー部では、5人の高3が引退し部員数は2人に。そんな彼女たちにとって今大会は「またとない機会」だった。

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