首脳間の口頭親書交換と朝中パートナーシップの強化
2021年03月24日 11:26 主要ニュース 朝鮮半島社会主義の旗の下に形成された堅固な共同戦線
「厚い同志の絆に基づいて、朝中の戦略的意思疎通を強化することは、今日の時代的要求だ」-これが朝中両国首脳の共通認識となっている。最近、朝鮮中央通信と中国の新華社通信を通じて伝えられた口頭親書交換のニュースは、それを再確認させた。
敵対勢力の挑戦と妨害
親書を通じた首脳外交も、朝鮮と中国の伝統的な親善友好関係を再確認し、国際情勢に対する双方の見解と立場を一致させ、両国のパートナーシップを強化する重要な契機となる。
朝鮮中央通信(3月23日発)によると、金正恩総書記は習近平総書記に口頭親書を送り、朝鮮労働党第8回大会の内容と決定について通報した。党第8回大会それ自体が、変化する内外情勢と現実に沿って朝鮮の党と国家の事業で新たな革新を達成するための路線と戦略戦術的課題を提示するために招集された。労働党は、朝鮮半島情勢と国際関係の状況を真摯に研究分析し、それに対する結論が党大会で表明された国防力強化と北南関係、朝米関係に関する政策的立場に反映された。
金正恩総書記は、党大会で表明された政策的立場を口頭親書を通じて習近平総書記に詳細に説明し、「敵対勢力の全方位的な挑戦と妨害策動に対処し、朝中の両党・両国が団結と協力を強化することについて強調」(朝鮮中央通信)したという。
口頭親書交換に関するニュースが伝えるのは、今の情勢が決して楽観視できるものではないという事実だ。口頭親書は、中国が「敵対勢力の狂乱的な誹謗中傷や圧迫」に直面していることにも言及した。実際に中国共産党が領導する社会主義を「独裁体制」と断定し全面否定する勢力は、中国が既存の国際秩序に対する「脅威」であると烙印し、新疆ウイグル自治区や香港の問題を利用しながら不当な内政干渉を続けいる。
「100年ぶりの変化」に対応する戦略
一方、習近平総書記は、金正恩総書記に送った口頭親書で、伝統的な中朝親善が両国の貴重な共同財産であること、朝鮮半島と地域の平和安定のために中国が積極的に貢献をする用意があると述べた。新華社通信(3月22日発)によると、習近平総書記は「現在、100年ぶりの情勢変化と世紀的な新型コロナウイルス感染症が重なった」としながら、国際情勢が深刻に変化しているという認識を示したという。「100年ぶりの変化」は、近年、中国が国際情勢に対する見解を明らかにする度に使われるフレーズだ。スペインかぜが流行り、第1次世界大戦が終結した100年前は、覇権国であった英国の衰退が始まり、米国が新興大国として台頭した時期にあたる。
朝中首脳の親書外交が国際社会の注目を集めたのは、口頭親書交換のタイミングと両国の強固なパートナーシップの方向性と関連している。
バイデン政権発足後、東京とソウルで外務・防衛の2+2会談が初めて開催されたのに続き、アラスカで米中外交トップ会談(3月18、19日)が行われた。会談は、単なる競争相手としての立場を超えて、イデオロギーと体制の対立を激化させる米中関係の現状を示すものであった。
金正恩総書記は口頭親書で、中国共産党創建100周年と朝中友好協力相互援助条約締結60周年を迎える意義深い今年、両党間のパートナーシップが引き続き強化されていくとの確信を表明した。
朝中の友好親善関係が世紀を超えて発展を続けてきたのは、隣国であるという地理的条件のためだけではない。中国との協力・協同を重視する朝鮮の立場は「世界の自主化のために闘う党」の戦略路線に基づいている。反帝国主義と自主の核心勢力は社会主義の国々だ。朝鮮労働党第8回大会でも「長い歴史的ルーツを持つ特殊な朝中関係の発展に尽力し、中国との友好関係を新たな世紀の要求に合わせて発展させ、社会主義を核とする朝中親善関係の新たな章を開く」という方針が確認されている。
「一つの参謀部」での協力態勢
米国などの敵対勢力は、朝鮮の孤立圧殺を狙って国際包囲網をつくり、これに朝鮮の隣国を引き入れることで歴史的に形成された友好親善関係にくさびを打ち込む分裂離間策動に狂騒したが、世界のパワーバランスは変わり、国際政治の新たな趨勢が表れている。
対立構図の先鋭化に伴い、共同の理想と利益を追求する社会主義国家の共同戦線は強化される。「常に一つの参謀部で緊密に協力・協同」(金正恩総書記)する朝鮮と中国のパートナーシップは新たな高みに向かっている。
(金志永)