〈新春対談~2021年にさらなる飛躍を・芸術文化〉金剛山歌劇団・李文基×全琴香×朴春玲/芸術家としての模索、挑戦、未来への展望
2021年02月07日 08:00 主要ニュース 文化・歴史〈新春対談~2021年にさらなる飛躍を〉では、各分野で活躍する同胞たちとオンラインで行った対談の内容を紹介していく。3回目の芸術文化編では、金剛山歌劇団所属の李文基団員(39)、全琴香団員(27)、朴春玲団員(26)が出演。2020年の活動を振り返り、新年の意気込みを語ってもらった。
李文基(39・チャンセナプ兼チョピリ奏者、金剛山歌劇団総務局長)
全琴香(27・トランペット奏者、金剛山歌劇団広報局副部長)
朴春玲(26・舞踊手)
Q. 昨年春の「緊急事態宣言」に伴い、団員たちは約2カ月間の自粛を余儀なくされた。団員たちはどのように過ごしていましたか?
李:芸術を生きがいとしている団員たちにとって自粛期間は正直、不安と葛藤の時期だった。公演を開催する見通しも立たぬまま時間が過ぎていき、団員たちの士気も下がっていったと思う。
そんななかでも、1年間の活動や新しい生活様式について団員たちは話し合いを進めていった。寮で暮らす団員たちの感染リスクを軽減するため地方に帰省していた団員らは当分のあいだ実家で暮らすこと、公演会場での感染症対策をしっかり行うこと、公演の演目を変更するなど、自粛期間の先を見据え討議を重ねていった。
全:私はしばらくの間、兵庫県にある実家で過ごしていた。楽器の練習は音が響くため近くの河原で行い、広報局ではコロナ禍でできることは何かと毎日模索しながらオンライン会議を重ねた。不安なこともたくさんあったが、カラオケの伴奏を作るための勉強など、空いた時間を有効活用して普段は行えないこともできた期間だった。
朴:今思えば予想もしなかった緊急事態に直面して、焦りや不安が大きかった。大人数での練習ができない環境のなか、家でできるトレーニングをしたり、朝鮮舞踊を踊るうえで大事な歩き方や姿勢についての研究を行うなどして、少しずつ不安をぬぐっていった。特に、舞踊部のメンバーと画面越しに話をしたときは、困難な状況下でも互いに頑張っていこうと励ましあえてモチベーションアップにつながった。
Q. コロナ禍でそれぞれが実践した取り組みについて語ってください。