〈本の紹介〉日本政治の病理 丸山眞男の「執拗低音」と「開国」に読む/浅井基文
2021年01月28日 09:00 主要ニュース日本の特異性を深層から抉る
「戦後民主主義の旗手」とされる日本政治思想史学者の丸山眞男氏(1914-96年)は、日本人の歴史意識、倫理意識、政治意識に流れる「執拗低音」の存在とその働きについて指摘した。執拗低音が「深層、下意識のレベルでわれわれを規定する」ものとして日本政治のありように深く関わっているとするのが丸山氏の問題意識だ。
「戦後民主主義の旗手」とされる日本政治思想史学者の丸山眞男氏(1914-96年)は、日本人の歴史意識、倫理意識、政治意識に流れる「執拗低音」の存在とその働きについて指摘した。執拗低音が「深層、下意識のレベルでわれわれを規定する」ものとして日本政治のありように深く関わっているとするのが丸山氏の問題意識だ。