〈幼保無償化〉根本的な是正に向け結束を/署名運動、3月15日に締め切り
2021年01月28日 16:24 主要ニュース 民族教育2019年10月、消費税増税分を財源に始まった幼児教育・保育の無償化制度(幼保無償化)。それから約1年と4ヵ月を迎えたいま、根拠法の基本理念となる「すべての子どもたちの健やかな成長」を実現するための運営はおろか、朝鮮幼稚園やインターナショナルスクールなど各種学校認可の外国人学校幼稚園は、その対象から除外されたままだ。
制度開始以降、無償化となった認可幼稚園や保育園などの保護者らと同様に納税義務を果たす外国人学校幼稚園の保護者たちは、絶え間なくあらゆる場所・方法で声をあげてきた。
なかでも昨年は、省庁要請や院内集会など国や地方自治体に対する働きかけの一方で、街頭宣伝、公開保育、地域交流イベントに至る幅広い活動を行うことで、同胞や日本市民らによる理解と連帯の輪を着実に広げ、幼保無償化問題における新たな局面を手繰り寄せたといえる。
日本政府は、無償化対象外施設への支援策を検討する「調査事業」の対象に、朝鮮幼稚園が所在する10以上の自治体を選定したほか、昨年6月に兵庫県宝塚市議会が、同年10月に伊丹市議会が無償化の対象外とされた外国人学校幼稚園に救済措置を求める請願を採択。超党派の国会議員らによる議連も発足(20年3月)されるなど、現行制度の是正を求める動きが各地で起こり始めた。
さらに、朝鮮幼稚園など外国人学校幼稚園への幼保無償化と、今年4月から始まる無償化対象外施設への「新たな支援策」の対象にすべての朝鮮幼稚園が含まれるよう求めた「100万人署名運動」への賛同数は現在、70万筆に迫っている。(1月27日現在で約67万筆)
しかし、国による外国人学校幼稚園への対象外措置が継続しているいま、もう一度、この制度の問題点について考え、根本的な是正に向け、声をあげていく必要があるだろう。
中央対策委では、現在展開中の「100万人署名運動」について、来る3月15日を最終締め切りとして、後日関係府省へ提出することを明らかにしている。
幼保無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会の宋恵淑代表は