〈時事エッセー・沈黙の声 6〉日本軍性奴隷制への賠償拒否する日本/浅野健一
2020年12月20日 06:10 歴史 主要ニュース女性国際戦犯法廷から20年
アジア太平洋戦争中の旧日本軍による性奴隷制度をめぐり、昭和天皇ヒロヒトに戦犯として有罪を言い渡し、「日本には人道に対する罪としての強かんおよび性奴隷制を実行した国家責任がある」と認定した女性国際戦犯法廷(以下、女性法廷)から20周年を迎えた。私は、2000年12月8日から12日まで、東京九段会館と日本青年会館で開催された女性法廷を取材した。法廷を振り返るとともに、日本軍性奴隷制をめぐり日本政府が公式謝罪と法的賠償をいまだに拒んでいる現状について考えてみたい。