〈みんなの健康Q＆A〉ウイルスをもっと知ろう／大多数のウイルスが飛沫感染

体内に長期間、潜むウイルス

Q. ウイルスといえば、近頃は新型コロナウイルスのせいで世間から目の敵にされていますが、いったい何者ですか。

A. 感染症の原因となる微生物のうち、肺炎球菌や大腸菌などはヒトの細胞に似た構造を持ち、自ら分裂して増えることが可能で、「細菌」といわれています。一方、19世紀末までは細菌を分離するために使われていた濾過装置をすり抜けるほど小さな病原体はみつけることができませんでした。1898年に濾過装置をすり抜けた液体中にタバコの葉に感染する病原体があるのが突き止められ、毒を意味する「ウイルス」と名付けられました。その後、植物や動物に病気を引き起こすウイルスが次々とみつかり、その性質が少しずつ解明されてきました。