差別・偏見が生まれない社会に/ハンセン病元患者家族・黄光男さんによる講演
2020年11月25日 06:30 主要ニュース 民族教育東京都新宿区にある高麗博物館では、今年の企画展として「ハンセン病と朝鮮人―差別を生き抜いて―」が12月27日まで行われている。14日には、ハンセン病元患者の家族でハンセン病家族訴訟原告団・副団長の黄光男さん(65)による講演「勝訴、でも家族の苦しみは…」が行われた。講演は本会場を同博物館に設けて、同時にオンラインでも配信された。
本当の「恥」
自身の母、父、2人の姉がハンセン病元患者だった黄光男さん。1956年、母と次姉が岡山県の国立療養所「長島愛生園」に入所し、その1年後に父と長姉も同園に入所。当時1歳だった黄さんは、岡山県の児童養護施設「新天地育児院」に預けられ、9歳まで同院で生活した。
講演冒頭、高校入学をきっかけにこれまで「通名」を名のってきたが本名を名のり始めたこと、一方で、自身がハンセン病元患者の家族であることは50歳になるころまで明かせなかったことを告白した。
そんな黄さんがハンセン病元患者の家族として声を上げるようになったのは、ある言葉がきっかけだったという。