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〈だれもがいきいきと生きられる社会のために 9〉「女らしさ」「男らしさ」と在日朝鮮人社会

2020年10月03日 09:00 主要ニュース 文化・歴史

在日本朝鮮人人権協会 性差別撤廃部会編・朴金優綺責任編集『だれもがいきいきと生きられる社会のために 性差別撤廃部会連続講座の記録&「在日同胞のジェンダー意識に関するアンケート」結果報告書』(2015年)

前回は、DVとは何か(親しいパートナー間での支配/被支配関係)について改めて確認したうえで、たとえば「女性は男性の決めたことに黙って笑顔で従うべきだ」「家事・育児・介護は男性ではなく女性の仕事だ」などの社会的・文化的につくられたジェンダー規範を当然のものとして受け入れていると、異性と恋愛関係になった場合に「男性が主で女性が従」という形の不平等な上下関係ができやすくなり、DV関係に陥りやすくなってしまうことについて述べました。また、過去の調査を通して在日朝鮮人のDV被害・加害の経験が明らかになっていることについても述べました。

前回と前々回を通じて、「女性/男性だから○○すべき」という考えであるジェンダー規範はセクハラやDVを引き起こす原因の一つとなること、したがってそれら性暴力の加害者にも被害者にもならないためには、凝り固まったジェンダー規範を取り除いていくことが大切であることを述べてきました。

しかしながら、「女らしく」「男らしく」あることを良しとするような傾向は社会的にまだまだ強いように思います。今回は、在日朝鮮人社会におけるジェンダー規範について考えてみたいと思います。

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