〈みんなの健康Q&A〉多いと正しく服薬できないことも/多剤併用について
2020年10月16日 08:52 文化・歴史 主要ニュース75歳以上の高齢者では25%以上
Q. 薬物療法が進歩する一方で、高齢者に対する多剤処方の問題が浮かび上がってきています。
A. 高齢者は複数の慢性疾患を抱えていて、どうしても内服薬が多くなりがちです。ある公的統計によると、7種類以上の処方薬が出されている割合が74歳以下では15%以下であるのに対し、75歳以上の高齢者では25%以上というデータがあります。こういった多剤処方は、薬剤管理の負担増、残薬の増加、薬物有害反応リスクの増大などにつながります。
「多くの薬剤の併用によっておこる副作用や有害事象」を、近年ではポリファーマシーという言葉でも表現されるようになりました。ただし、服用する薬の数が多くても有害事象がなく、治療に必要で効果が明らかな場合はポリファーマシーにはあたりません。