「朝鮮学校と日本社会~クラウドファンディングの経験から見えたもの~」(上)/河かおるさん
2020年10月01日 11:07 主要ニュース 民族教育京都と滋賀の朝鮮学校を支援することを目的に、市民団体「朝鮮学校と民族教育の発展を目指す会・京滋」(愛称=こっぽんおり)がプロジェクトオーナーとなり今夏展開されたクラウドファンディング(CF)。このCFは目標額の300万円をはるかに超える552万3260円で締め切られ、対象となる朝鮮学校へ寄付された。昨今、高校無償化や幼保無償化、新型コロナ支援策としての学生支援緊急給付金の対象から除外されるなど、朝鮮学校に対する、日本政府主導の公的な差別が露骨なまでに横行するなか、今回のCFは、日本社会と朝鮮学校をつなぎ、支援の輪を拡大させる大きな役割を果たした。本紙では、「朝鮮学校と日本社会~クラウドファンディングの経験から見えたもの~」をテーマに、取り組みの中心となった「こっぽんおり」共同代表3人の寄稿を紹介する。民族教育権を守るための運動の新たな方法、そして可能性を考えたい。
ウリハッキョをはぐくむ「美・輪」を広げよう
私は2002年に滋賀県立大学に就職できたのをご縁に、東京から滋賀に移り住み、18年になりました。こっぽんおりには時々集会に参加したり会費を払うぐらいの関わりでしたが、滋賀からも誰かということで、少し前に共同代表に加えていただきました。
ちなみに「河」という姓は在日2世の夫の姓で、私は日本人です。はじめて滋賀朝鮮学校を訪れたのがいつなのか、正確に覚えていないのですが、04年の次男の出産と同年の長男の小学校入学を機に、研究者としてというよりは、子育て中の親として地域での繋がりを求めて行く中で、「在日外国人の教育を考える会・滋賀」や、「朝鮮文化を考える会チング」とつながり、そこからさらに朝鮮学校につながっていきました。