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ヘイトスピーチと「公益目的」両立せぬ/京都地裁判決に反対する署名活動

2020年07月03日 11:12 主要ニュース

7月13日から控訴審

ヘイトスピーチにより朝鮮学校の名誉を傷つけたとして、京都朝鮮学園が元在特会幹部の西村斉被告を名誉毀損罪で起訴した事件において、被告の行為に「公益を図る目的」があったと認めた昨年11月29日の京都地裁判決に反対する署名活動がインターネット上で行われている。

ネット上でキャンペーンが行われている

西村被告は2017年4月に京都第1初級跡地での街宣で「朝鮮学校は日本人を拉致した」などといったヘイトスピーチを拡声器で行い、その動画をインターネット上で拡散したことから罪に問われていた。

昨年11月、京都地裁は被告に対し罰金50万円の有罪判決を下したが、被告の行為に「公益を図る目的」があったと認めた。これに対し学園側の弁護団は「ヘイトスピーチに公益目的があると断言した最悪な判決」などと直後から判決を批判する声明を発表していた。

インターネット上の署名サイト「change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」では大阪高裁第2刑事部に対し、ヘイトスピーチが公益を図る目的と両立しない「人種差別目的」であることを、7月13日から始まる控訴審で明らかにするよう求めるキャンペーンが6月から始まり、6月末まで3300人以上の署名が集まっている。

京都第1初級に対しては、2009年に差別団体「在日特権を許さない市民の会」(「在特会」)のメンバーなどが学校周辺で街宣活動を行い、授業を妨害した事件で、街宣は「人種差別」で「違法」だとし、学校周辺での街宣活動の禁止と約1200万円の損害賠償を命じた地裁判決が、14年12月の最高裁判決で確定している。この訴訟において被告側は、街宣は政治的表現であると弁明したが地裁はこれを認めず、判決は「在特会」の行為を公益性のない差別であると断定している。西村被告の行為に対し「公益目的」を認めた昨年の京都地裁判決は、これと両立していない。

また被告は、2009年の事件にも主犯格として関与し、実刑判決を受けたが刑の終了後、7カ月しか経たない内に、09年の事件と同じ場所である学校跡地で街宣行為を行っていることから、朝鮮学校への差別を煽ることを目的とした極めて悪質な行為と言える。

京都中高の前オモニ会長の朴錦淑さん(48)は「09年から行われた事件で実刑判決を受け服役した人が、出所後数カ月で同じ現場でヘイトスピーチを行っている。当事者としては2度も3度も尊厳を踏みにじられて魂を殺されるような気分だ」としながら、「しかし地裁が『公益目的』を認めたことによって、被告の差別が増長しており、ネット上で朝鮮学校と交流のある日本の小学校にも攻撃を行っている。今後もまた同じことが行われるんじゃないか、自分らと関わる人たちにも被害が及ぶかもしれないという不安を招く、とんでもない判決」だとし、控訴審における是正を求めた。

控訴審第1回公判は7月13日11時から大阪高裁202号法廷にて行われる。

(金孝俊)

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