〈だれもがいきいきと生きられる社会のために 4〉私たちの中の「正常/異常」のまなざし
2020年04月17日 09:00 主要ニュース 文化・歴史性的指向・性自認に基づく法制度上の差別
前回は、人にはなかなか言いづらいけれど、実は私たちの性のあり方がとても多様であることについて、私が実際に出会ったり聞いたりした人たちの話を通じて述べました。そして、多様な性のあり方を人に言いづらいのは、異性愛以外の性的指向を持つ人や、性自認と身体の性別が異なる人など、社会的に「普通」とされている枠の外にいる人たちを「異常」とみなす考えが共有されてしまっているためであること、しかしそうした「正常/異常」という線引きは、19~20世紀に学問の権威のもとで人為的になされてきた歴史があることについて述べました。