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〈おぎオンマのちょっと一息 5〉痒みと苦い思い出

2019年06月03日 12:09 コラム

数年前のある朝、目が覚めると全身が痒かった。

両のまぶたはアンバランスに腫れ上がり、昔のお化け屋敷のお岩さんのような顔になっていた。マスクをつけると、その形に腫れた。見た目はともかく、痒みが強烈だった。原因はわからず、薬も効かなかった。

授業は休めず、翻訳の仕事を減らし、通訳を断りながら「いえ、痒くさえなければ世界征服でもできそうなくらい元気なんですけど」と言い訳しながら、ひらめいた。

痒みのコントロールに集中することにした。身に着ける物はすべて天然素材に変え、化粧をやめ、シャンプーとリンスをやめた。薬もやめて、痒みはオリーブ油にハッカ油を混ぜたスプレーでごまかした。状況は変わらなかったが、快適になった。

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