〈月間平壌レポート 4月〉自力更生掲げ、経済建設へ

施政演説受け決意新たに

【平壌発＝金淑美】党中央委員会政治局拡大会議（9日）、党中央委員会第7期第4回総会（10日）、最高人民会議第14期第1回会議（11〜12日）と、重要な政治イベントが相次いだ4月。民族最大の名節、太陽節を迎える喜びとともに、国家建設にいっそう奮起する決意があふれた。

春到来、深まる追慕

今年も太陽節を迎えてアンズやレンギョウが満開となり、平壌の街は華やかな春色に染まった。

「今年も」とあえて書いたのは、4月15日にはある「ジンクス」があるからだ。寒春だろうが暖春だろうが、平壌市内の花々は毎年、ぴたりと合わせたように4月15日には満開になる。そして約束したように青空が広がる。 今年も前日や当日の早朝には雨が降ったものの、4月15日は終日うららかな陽気に恵まれた。それゆえに人々は口を揃える。「だからこそ主席がよりいっそう思い出されるのだ」、と。やわらかな陽射しに包まれる平壌の春、平壌の4月はまさしく主席そのもの。

春を迎え、アンズの花が咲く牡丹峰

太陽節を迎えて平壌では、料理祭典や人民芸術祭典など、今年も華やかな祝賀行事が催された。訪朝したベトナム国家芸術団の公演も連日盛況を博した。

筆者を含めた在日同胞らは、三池淵管弦楽団劇場で同楽団の音楽会を鑑賞する機会に恵まれた。昨年10月にリニューアルオープンした同劇場は、まだ数えるほどしか公演回数がなく、在日同胞らが同劇場で鑑賞するのも今回が初めて。最新のコンサートホールで、管弦楽の生演奏に酔いしれた。

音楽会の終演後、出演者に花束を手渡す

「私たちの主席」「圃田道を歩くとき」をはじめとする主席を想いうたった往年の名曲は、音響機械を通さない生演奏で聴くとよりいっそう情緒的で繊細な響きで、1200余の観客を深い追慕の世界へと誘った。

新旧の楽曲たちが管弦楽と女声独唱、男声独唱・重唱などで表現された公演は、管弦楽「永遠に一路を行かん」で締めくくられ、盛況のうちに幕を下ろした。終演後は、在日同胞らも平壌市民らと共にステージにあがり、出演者に祝福の花束を手渡した。

施政演説の反響

11日に行われた最高人民会議第14期第１回会議では金正恩委員長が国務委員会委員長に推戴され、12日の２日目の会議では金正恩委員長が施政演説を行った。

金正恩委員長は施政演説で、すべての力を経済建設に集中することについて触れ、敵対勢力の制裁が継続する中、社会主義建設を前進させる上で自力更生の旗印を高く掲げていくことを強調した。21日付の労働新聞は施政演説について「社会主義強国建設と共和国政府の対内外政策と関連した問題に完璧な回答を与えた記念碑的文献」であると指摘している。

施政演説を受け18日、江原道が全国に先駆けて決意大会を開催。全国の勤労者に送るアピール文を発表した。これに呼応し、平壌市、南浦市、平安南・北道、黄海南・北道、咸鏡南・北道、慈江道、両江道、羅先市で相次いで決意大会が行われた。 経済建設にいっそう奮起する新たな風が今、全国に吹いている。

平壌市で大会が行われたのは19日。市民らは施政演説に対する感銘を口々に語った。

「施政演説では敵対勢力の制裁にはこれ以上、執着せず、自らの力で復興の前途を切り開いていくと宣言した。これは敵対勢力に打撃を与える痛快な宣言でもある。施政演説を受け、自力更生だけがわれわれの生きる道であることを改めて胸に刻んでいる。今後も自らの資源、技術、力でより良質な製品を量産する決意だ」（リ・ヒャンスンさん、29、金正淑平壌紡織工場労働者）

「施政演説を受け、勇気百倍した」と話すのはパク・ソンミンさん（49、ナレ陶磁器工場支配人）。最も厳しく、最も悪辣な圧迫と制裁の中で鍛え抜かれたのが、われわれの自力更生の精神だとし、「自立、自力の熱意で敵対勢力の制裁を超え、世界がうらやむ社会主義強国を必ずや打ち立ててみせる」と決意を披瀝した。

（朝鮮新報）