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情勢緩和に逆行する軍備拡大/日米軍事一体化が加速

2019年04月01日 15:56 主要ニュース 対外・国際

集団的自衛権行使を容認する安全保障関連法案の施行(2016年3月29日)から3年が経つ中、安倍政権は防衛費を7年連続増額し、軍備拡大を露骨化させている。昨年には、自衛隊がはじめて弾道ミサイル警戒中の米艦の防護を行うなど日米の軍事一体化も加速した。朝鮮や中国の軍事的「脅威」を理由に、軍備拡大を合理化する安倍政権は、朝鮮半島と地域の平和気流に逆行し、周辺諸国の緊張を煽っている。

専守防衛からの逸脱

安倍政権は昨年12月、日本における安全保障政策の基本的指針である「防衛計画の大綱」と国防計画である「中期防衛力整備計画(2019~2023年)」を閣議決定した。使用可能なあらゆる手段を総動員する「多次元統合防衛力」を基本概念とした新たな「防衛計画の大綱」には、従来の陸・海・空に加え宇宙・サイバー領域での対応強化が明記された。

また、「スタンド・オフ火力」の整備や、ヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」型の事実上の空母化などが明記され、憲法9条に基づく「専守防衛」から逸脱する危険性が指摘されている。

護衛艦「いずも」の事実上の空母化が進む(連合ニュース)

「スタンド・オフ火力」とは、脅威圏外からの攻撃対処を可能にする長距離巡行ミサイルの整備を指す。政府は、射程約900キロの米国製JASSMを導入予定で、これは日本の領空から発射した場合、朝鮮半島内陸部まで届く射程を持つ。建造物など、固定された標的なら一定の敵基地攻撃能力を備えることになり、憲法の趣旨に反するという指摘がある。

事実上の「いずも」の空母化も同様に、「専守防衛」からの逸脱といえる。「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」で示されたのは、通常はヘリコプターを載せる「いずも」型護衛艦に、短距離離陸・垂直離陸が可能な戦闘機「F35B」を搭載できるように改修するというもの。これは「海外の領域を攻撃する任務」を遂行できる能力の保持に繋がる。「いずも」から「F35B」が発進し、他国を攻撃することも可能となり、政府が憲法上保有が許されないとしてきた「攻撃型空母」への変質を意味する。

安倍首相は「わが国の防衛の基本方針である専守防衛はいささかも変わることはない」と述べているが、防衛費は7年連続で増額を続け、2019年度の防衛費予算に過去最大の5兆2574億円が計上されるなど軍備拡大に拍車をかけている。

「朝鮮の脅威」煽る日本

一方で、日米の軍事的な一体化の動きも加速している。

安全保障関連法案の施行により集団的自衛権の行使が可能となったことで、日米同盟は「攻守同盟」の関係へと変化した。昨年には、

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