〈西日本豪雨〉「すぐに来てくれて、助かった」/岡山県真備町での支援活動の記録
2018年07月23日 13:19 主要ニュース記録的な豪雨により西日本一帯に大きな被害が発生した。ほぼ全域が浸水した真備町(岡山県倉敷市)をはじめ、多くの同胞が家屋を失うなど甚大な被害を被った。九死に一生を得た真備町の同胞と、同胞愛の精神で懸命な支援活動に挑む支援隊の活動を記録した。

記録的な豪雨により西日本一帯に大きな被害が発生した(写真は岡山県倉敷市真備町)
飲まず食わずで、救助を/豪雨の中で
避難を呼びかけるサイレンが鳴り続いた。
「テレビの中の出来事だと思っていた。まさか自分の身に降りかかるとは…」
岡山県倉敷市真備町在住の李光寿さん(68)は豪雨による災害の衝撃を振り返った。
集中豪雨により6日夜から水位は刻一刻と上がり続け辺りは瞬く間に浸水した。濁流は李さんの自宅にも押し寄せた。
逃げ遅れた李さんは、やむなく2階に避難。しかし水位は最終的に5mに達した。それは2階にいる自身の胸の高さだった。ここも危険だと判断した李さんが2階の屋根の上に避難すると、近隣の住民たちも同じように屋根から助けを求めていた。
「屋根の上にもどんどん水は迫ってきた。とてつもない恐怖を覚えた。しかし、下に落ちたら命はない。そう思い飲まず食わずで、近隣の住民とみんなで励ましあいながら救助を待っていた」(李光寿さん)