開会式出席の目的
2018年01月30日 17:01 春・夏・秋・冬安倍首相が平昌五輪開会式に出席するというニュースを最初に伝えたのは、政権寄りとされる二つの全国紙だった。首相の支持者の中でも出席への反対論があったが、新聞は、わざわざ「米国からの強い要請があった」と伝え、「安倍擁護」の論陣を張った。
▼南が行き過ぎた対北融和策に走らないようクギを差したい米国が安倍首相をパートナーに指名したという筋書きが示された。開会式にはペンス米副大統領が出席する。最近の報道によると、首相は副大統領と2人で五輪後の米南合同軍事演習の着実な実施などを文在寅大統領に訴える意向を固めたという。北南関係改善の妨害を名分にして開会式に参加するということだ。
▼日本は国際社会が歓迎する北南対話と朝鮮半島情勢緩和に神経をとがらせ、五輪を平和の祭典にしようとする努力に対して誹謗中傷を繰り返している。歴史的に日本は朝鮮民族の分断と戦争によって利益を得てきた。特に安倍政権は朝鮮半島の危機を煽り、それを政権浮揚と日本の軍拡、憲法改正の口実として利用してきた。
▼しかし、安倍首相がメディアを利用して虚勢を張っても、今の日本が急変する朝鮮半島情勢に対応できず、孤立している事実は隠せない。平昌のスタジアムで合同入場する北南選手たちに世界の人々が心から祝福を贈る時、日本の首相は、どんな表情を見せるだろうか。心のこもらない拍手は、世界の平和に逆らう孤児であるということの証拠だ。(永)