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〈くらしの周辺〉ありがたい日本の先生たち/金有燮

2016年12月26日 10:31 コラム

くらしの周辺日本の先生たちが朝鮮学校で授業をする第1回目の「千葉県日朝教育研究会」を行ったのは2年前。今考えるとたくさんの不安の中、よちよち歩きのスタートであった。

実はこのとき授業をしてくださった半分ほどの先生方は、北海道など他の地方から急きょ集まってくださった私と縁のある先生たちであった。

先月ウリハッキョで行われた第3回教育研究会の主催は、ちょうど今から2年前に設立された「千葉ハッキョの会」。会では、授業をしてくださる先生たちの募集、3つの分科会と全体会の進行、果ては来校者の名札や食券の作成に至るまでほぼすべてをこなしてくださった。

ハッキョの隣にある中学校の教頭先生は、今年の中3が中1の頃から同じクラスで3年間、理科の授業をされた。そして今年はウリハッキョのソンセンニムと見事なチームティーチングを実現させたのである。

印象深かったのは、その教頭先生が顔見知りの中3生徒と廊下ですれ違ったとき、「お! 君、大きくなったな~」と優しく声をかけられたこと。朝鮮学校で隣の日本学校の教頭先生が生徒に、「大きくなったな~」と優しく声を掛ける、、、こんなウリハッキョの風景をかつて想像する事ができたであろうか。

見切り発車をしてしまった第1回目のとき、遠くから手弁当で駆け付け私を助けてくれたありがたい日本の先生たちの顔が思い浮かんだ。

(千葉初中校長)

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