〈高校無償化〉東京・「高校無償化」裁判 第11回口頭弁論/裁判いよいよ大詰め
2016年09月02日 16:24 主要ニュース 民族教育62人の東京中高生徒たちが「高校無償化」適用を求め14年2月に提訴した東京「無償化」裁判の第11回口頭弁論が8月31日、東京地裁で行われた。地裁前では、傍聴抽選券を求め219人の同胞、日本市民らが列を作った。
この日は、原告側から第5準備書面と第6準備書面が提出され、証拠申出が行われた。この裁判で原告は朝鮮高校生に就学支援金を支給するための根拠規定である「規定ハ」を削除した国の違法性を訴えている。
原告は裁判過程に、「規定ハ」の削除を決めた政策決定に関する文書の開示を国側に求め、国側からは数点の書面が任意開示された。そのうちの「省令改正に関する決済原義」には「規定ハ」の削除理由とともに2012年12月28日に総理大臣、拉致問題担当大臣、文科大臣の3人が朝鮮高校を排除する方向性を確認した閣僚懇談会の資料が添付されている。この資料からは、政府が法律の趣旨を逸脱し、政治的意図をもって朝鮮学校を除外することを前提に「規定ハ」を削除したことが見て取れる。国は朝鮮高校の申請を受け、行った審査の結果、朝鮮高校が無償化法の要件を満たしていないと主張していたが、実際は国が審査会の途中で審査を打ち切り、結論ありきで省令改正を行ったという背景がある。